【泉大津市】南出賢一市長インタビュー後編|泉大津に息づく神話と歴史、そして未来へのまちづくり

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南出賢一市長インタビュー後編|泉大津に息づく神話と歴史、そして未来へのまちづくり

2025年1月、3期目を迎えた南出賢一市長。前編では「暮らしの質の向上」の実現に向けた取り組みを紹介しました。後編では、泉大津市の歴史や文化に根ざしたまちの魅力と、市長が描く未来への想いを掘り下げます。

I. 泉穴師神社に宿る生命と再生の物語

泉大津の象徴的な存在が泉穴師神社(いずみあなしじんじゃ)です。「和泉国二之宮(いずみのくにのにのみや)」であるこの神社は、大阪・みどりの百選にも選ばれ、樹齢600年を超えるクスノキのご神木が並びます。

2018年の台風21号で一本のご神木が倒れましたが、市民の保存活動によって新たな命が芽吹きました。倒れた母木の根元から新しいクスノキの子どもが生まれ、母木の幹の上でも小さな芽が育っています。「生命の循環」や「再生の象徴」を肌で感じることができます。

II. 夫婦神に宿る“農と織”のまちのルーツ

泉穴師神社の本殿には、二つの鳥居が並び、夫婦神(めおとがみ)が祀られています。夫神の天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)は農業の神。かつては朝廷に米や酒を献上する地域として栄えました。妻神の栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)は織物の神であり、泉大津が日本一の毛布のまちとして発展した源流ともいえます。

市長は「神話と産業の系譜が地続きになっている」と語り、古代から続く“ものづくりの精神”を現代の繊維産業にも重ねています。

III. 日本建国に通じる神々の物語

泉穴師神社の夫婦神からは、日本建国に深く関わる二柱の神が生まれたと伝えられています。一柱は饒速日命(にぎはやひのみこと)。神武天皇が九州から大和へ進軍する際、彼は関西で神武側に加わり、日本建国の礎を築いたとされます。もう一柱は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)。天照大神の命を受け、天孫降臨によって地上に降り立ち、稲作を広めたと伝えられています。

南出市長は「この神社には、日本の“はじまり”をつくった神々が祀られている」と語り、泉大津が持つ文化的・精神的な価値を市民と共有したいという思いを強調します。

IV. 市民とともに“心でつながるまち”へ

南出市長は、こうした歴史や文化を知り、地域への誇りと心のつながりを持って暮らしてほしいと話します。「泉大津の物語を理解し、志を持って活動してくれる人が増えれば、このまちはもっと元気になる」――それが市長の願いです。

泉大津は、難波まで電車で約20分、関西国際空港までは約25分とアクセスにも優れ、ヨットハーバー前のN GRILLではバーベキューを楽しめるなど、自然と都市が融合したまちです。南出市長は「訪れる人にも、住む人にも愛されるまちにしたい」と語ります。

V. 未来へのメッセージ——“いのちと文化”が息づく泉大津へ

南出市長は、自然・文化・人の循環が調和する泉大津を目指しています。「このまちの根っこを知れば、もっと泉大津が好きになる」――市長の言葉には、次の世代へと命と文化をつなぐ強い意志が込められています。

動画でチェック!

泉大津の歴史や神話を語る南出市長の“マニアック”な後編インタビューはこちらから。

▶ 泉大津市 南出市長インタビュー【後編】|ぱど ジモ突インタビュー

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